その昔、天に憧れた白線たちがいた。その思いは日を重ねるごとに増していき、ついに地から離れてしまった。天へと登ってゆく姿を見た神はそれを良しとされず、真っすぐと伸びる白線を曲げてしまった。白線はあまりの悲しみに大粒の涙を2つ流し、そのまま固まってしまった。そうして白線は固まった姿のまま今に至り、固まった大粒の涙は夜になるとまるで陽が登っているかのような光を放し、私たちの夜道を明るく照らす。 <ナカムラ>